1ページ目/全2ページ その3 誕生日の思い出 「楽園へ行きましょう!」 第3話 何か口内に冷たい物が差し入れられた。 喉の渇きを覚えた宍戸は、それを全て飲み干した。 うっすらと目を開くと、自分は、組み木で作られた大きなチェアに腰かけていた。 良く浜辺で甲羅干しをするために、置いてある物だと思った。 宍戸は、白いガウンを着せられ、そのすべすべとした布地の肌ざわりは心地良かった。 両手首には、白い包帯が巻かれ、眠っているうちに手当てが施してある。 ゆっくりと辺りを見回すと、島にある宿泊施設の二階のベランダにいるらしい。 星空が一面に広がり、夜の澄んだ空気が、疲れた身体を撫でるように感じられた。 隣には、黒いガウンを着た鳳長太郎が座っている。 彼は、手に透明な液体の入ったグラスを持っている。 それを口に含むと、宍戸に口づけをしてきた。 口内へ液体が流し込まれて、それが水なのだと理解できた。 喉を鳴らして飲み干すと、鳳は満足そうに微笑んだ。 「他にも、何か食べますか? 」 鳳が指で示す方向には、大きな木製のテーブルがあり、皿に盛られたオードブルや、 シーフード料理や、果物が並んでいた。 しかし、宍戸は首を横に振った。あまり食欲を感じる事ができない。今、食べたとしても、 身体が受け付けそうに無いのだ。 鳳は、葡萄のような果物を手に取ると、一粒毟って宍戸に差し出した。 宍戸が、嫌がって頭を振ると、鳳は悲しげな顔をした。 「……俺からは、もう何も欲しくは無いですか? もう、俺の事が嫌になってしまいましたか? 」 宍戸は、そんな事は一度も思ってはいなかった。 「……そんな事は……。」 宍戸が鳳の言葉を否定しようと口を開けると、彼の長い指が口内へ入ってきた。 葡萄の粒を宍戸の口へ、強引に押し込もうとする。 「ウグッ……。」 宍戸の舌の上で、葡萄の粒が押しつぶされている。甘い果汁が口内へと広がった。 鳳の長い指先は、愛撫をするように舌と果肉を一緒に揉んでいる。 宍戸は、呼吸が苦しくなり、何度かむせ込んだ。それから、溢れた唾液と葡萄の粒を 必死で飲み込んでいた。そうしないと、窒息しそうだったからだ。 「そうですね。口に入らないのなら、他の場所に食べさせてあげます。」 宍戸の寝ているチェアのレバーを鳳が引くと、ベッドのように平らになってしまった。 その上へ、宍戸を押し倒すと、ガウンの裾を捲くって下肢を大きく開いた。 昼間、何度も虐めた場所を、また指先で押し開く。 そこへ、新たに取った葡萄の粒をゆっくりと入れていった。五つほど納めた後で、 今度は、真っ赤ならラズべりーを手に取った。 「これも、美味しいですよ。」 鳳は笑顔で、宍戸の体内へと異物を挿入する。 果汁で濡れて柔らかい葡萄よりも、外皮に小さなトゲのあるラズベリーは強い抵抗が あった。性行為で痛んでいる粘膜を刺激されるので、宍戸は、悲鳴を上げていた。 「うわあああ! 」 しかし、宍戸は、拒否の言葉を吐かなかった。 眼から涙を溢れさせて、鳳をじっと見つめている。 鳳も、彼の苦痛に歪んだ顔を見つめながら、赤い小塊を五つも体内へ詰め込んだ。 宍戸の体内はいっぱいだったが、指で開くと、また片隅に隙間ができる。 ここへ、鳳はスプーンで掬った柔らかなマンゴーを詰め込んだ。 「いっぱい、頬張りましたね。欲張りだな。後は、ちゃんと咀嚼してもらわないと……。」 鳳は、異物で膨らんでいる粘膜の間へ、強引に自分の砲身を差し入れた。 強く腰を押し込むと、グチュグチュと卑猥な音をさせて果肉が潰されてゆく。 かき回すように腰を使うと、宍戸は、涙で濡れた眼を見開いて大きな喘ぎ声を出した。 「うわあっ! ああああ〜 」 鳳は、体内で砲身を思うまま動かせるようになるまで、果肉を十分にストロークで潰した。 それから、ゆっくりと砲身を引き出した。 滑った粘液が尻の縁から、外へとドロドロと溢れ出す。透明な液体に、白黄色の マンゴーの破片や、ラズベリーの赤い果汁が糸のように混じり合っている。 その赤い筋に、鳳は、昔の事を思い出して眩暈を覚えていた。 初めて、宍戸を抱いた日の事だった。 宍戸は、その時も、苦痛で顔を歪めながらも、一度も拒否の言葉は言わなかった。 同じように涙を流しながら、歯を食いしばって痛みを堪えていたのだ。 「……宍戸さん。嫌なら、嫌って言ってください。 また、昼間のように俺から逃げ出してください。 俺をののしって、力を込めて殴ってください。 そうしないと、俺。……宍戸さんの事をいつまでも忘れる事が出来ません。」 鳳は、涙を流していた。 2ページ目へ進む ![]() 小説目次ページへ戻る ![]() |